初戦

JALチームの仕上がりの良さを見届け、初戦相手の“BUONE CONDIZIONI”がアップを開始します。


…上手い。
チーム名のイタリア語を訳すと「グッドコンディション」となる、トレーナー仲間で結成された集団。フットサルやスポーツジムにも関わりを持ち、体格はこぢんまりしているが足腰とプレーの確実さが全員しっかりしています。ユニフォームは急造した感じの強い濃青でしたが、軸のぶれない動きは驚異でした。


一方のガッタス
勝ちたいキモチを静かな闘志に変え、ゴールを目指す姿勢をアップ時間に費やします。
ゴール前でメンバーのキックの威力を確かめる守護女神だけでなく、エンドライン際では緑のビブスを付けたゴレイロがもう一人。#18(澤田由梨)は頻りに斉藤涼子コーチからボールを受け取り続けます。出番はあるのでしょうか。


始まる。
ピッチ上の円陣を煽るサポーター。それを感じたキャプテン(吉澤ひとみ)が、更に声を出して欲しいとばかりにこちらを煽り返す。ピッチ上はガッタスの勝利を願う唸り声しか聞こえない。

  • 後半 柴田・藤本・是永・吉澤・紺野
    • 4分 藤→石、吉→里
    • 5分 是→武
    • 6分 混戦から失点、石→吉
    • 7分 里→藤

開始早々から得点を重ねる#7(是永美記)。しかし2点目を右サイドからシュートしたとき、不自然な動きをしそのままベンチへ。右足首をアイシングし続けながらもピッチから目を離さないストライカーに、並々ならない魂を感じました。
それにしても動きがどちらも激しい。BUONEがかわしていこうとすると必ずガッタスはフォローが入る。当たり負けもしない。#3(柴田あゆみ)の動きは1stの時かそれ以上に切れています。#6(藤本美貴)、ケガをプレーに出さない#7を中心にパス・ドリブル・ポジショニングが瞬時に判断できています。ゴールクリアランスも迷いがなく、狙った所にボールがすっぽり収まっていきます。
サポーターの声も大きく団結していました。


試合開始前、後ろで「あれは?」という声が聞こえたのでゴール裏の通路を観てみると。
斉藤瞳さんとみうなさんが。
ガッタスの絆の強さ、太さ、深さを確認できました。
サポーターの声を大きくさせるには偉人達の存在もかなり影響していたと思われます。


逃げ切って欲しい…、そう思った瞬間#12の脇をボールが通過。2-2同点にてホイッスル。
やっぱりこのチームは強かったです。個人技はかなりのドリブルと確実性をもっていましたが、急造チームなだけにパス回しに若干安定性がありませんでした。初戦ということもあったのでしょう。
ガッタスはやはり手応えを感じていたようですが、#12の失点に責任を感じる表情に向上心を感じました。